« 2010年7月 | トップページ | 2010年9月 »

2010年8月

キレイマイマイとおいしい湧き水

福島県の裏磐梯、デコ平のハイキングの報告のつづきです。


1008161
まずは植物からざっと報告します。デコ平ではヨツバヒヨドリの花が満開でしたが、写真の花もいたるところに咲いていました。ヤマハハコと言うキク科の花らしいです。茨城県南ではハハコグサやチチコグサといった花が咲いています。それらの姉妹のような感じの花ですけど、ヤマハハコの方がずっと大きかったです。


1008160
デコ平にはたくさんのブナがあります。ブナ林のなかを歩いていると湧き水のあるところに出ました。


1008162
こちらは「百貫清水」と呼ばれる湧水です。小さな池の底から砂を巻き上げながらこんこんと水が湧いています。ここで、通りかかる人たちの反応がとてもおもしろかったので一応報告しておきます。

まず、最初に池を見た人は必ずと言っていいほど「え〜っ、この水飲めるの? やだぁ〜」みたいなことを言います。それもそのはず、池の縁に近い部分には小枝や葉っぱなどがプカプカ浮いているからです。羽の生えた得体の知れない小さな虫たちも優雅に泳いでいます。もちろん、池の中には枯れた木の幹やどす黒く変色した葉っぱが堆積。どう考えてもあまり衛生的には思えないからです。

砂を巻き上げて水が湧いているのは、池の縁から2メートルくらい離れた場所です。そばには長い柄杓が用意されていて、湧いている部分の新鮮な水をすくえるようになっています。

グループで訪れる人のなかには、必ず一人くらい勇気ある人がいます。その人が水をすくって「あ〜、おいし〜」なんて言うと…


1008163
「えっ、ホント!」
「どれ、じゃぁ私も」
「せっかくだから飲んでみようかしら」
「看板に名水百選って書いてあるんだから、飲めるわよね?」

てな具合に、上のどれかの言葉を発してほかのみなさんもゴクゴクといっちゃいます。ついでに言うと、このようにしておいしい水の魅力を知ってしまった人たちは必ず次の行動をとります。

おもむろにペットボトル(あるいは水筒)を取り出す。残っている飲み物を飲み干すか、その場にぶちまける。そして、とくとくと音を立てながら水を詰め始めます。このときすでに、ごみや虫が池に浮いていたことなどは忘れてしまっているようです。水を汲み終えた人たちの満足げな顔をみていると、なんだか不思議な気分になってしまいます。

きっと昔はこのようにして湧き水で喉を潤したんだろうな〜

江戸時代は当たり前、明治、大正くらいまではあちこちにこんな湧き水があったのでしょう。もしかすると、昭和の初期くらいまでは全国各地に飲める湧き水があったのかもしれない…などと感慨にふけってしまいます。


1008164
ハイキングコース途上にはこんな変わったブナの木があります。このブナは若い時に試練があったようで…毎年降る雪の重みで幹がぐるりと回転してしまったそうです。360度回転ブナとでも言いましょうか、数字の6に似ているのでロクブナとでも言いましょうか、まったくユニークな存在です。


1008165
磐梯山の裏側を眺めながらゴンドラの発着場に向かうと…


10081661008167
イネ科植物のスズメノテッポウに似たどでかい草が生えていました。図鑑で調べてみたらオオアワガエリ(別名ティモシー)という帰化植物のようでした。


10081681008169
こちらはハイキング途中のブナ林のなかでみかけたカタツムリです。なかなかの別嬪さんだと思います。きれいなカタツムリなので、キレイマイマイとでも名付けましょうか。


1008161010081611
ほかにも、こんな変わったきのこもありましたよ〜

以上で、グランデコスキー場にあるデコ平ハイキングの報告を終わります。


(撮影:2010.8.11/福島県耶麻郡塩原村)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

デコ平湿原の花たち

1008151
前回に引き続き、グランデコ(デコ平)のハイキングのつづきです。

スキー場のゴンドラ終着駅から歩いて15分くらいのところにデコ平湿原と呼ばれる小さな湿原があります。ミズゴケとモウセンゴケが辺り一面にありました。コバイケイソウはすでに花が終わった後らしく、花穂が枯れ落ちていました。


1008152
この花はミズギクでしょうか。黄色い花はよく目立ちます。尾瀬にも同じようなキクが咲いていますが、尾瀬のものはオゼミズギクというようです。どこがどう違うのでしょうか、さっぱりわかりません。


1008153
ウメバチソウです。花を見て何科の植物なのか当ててみようと思いましたが、さっぱり見当がつきませんでした。後で調べたら、ユキノシタ科ウメバチソウ属でした。


1008154
10081551008156
ワレモコウそっくりですが花の色が白いです。ナガボノシロワレモコウです。ふむふむ、花のようすをそのまま名前にしたので覚えやすいです。

花にはアリが寄ってきています。このアリたち、何をしているのでしょうか? この花とアリの関係がちょっと気になります。

ほかにもいろいろな花が咲いていましたが、木道の上で立ち止まってしまうと後ろから来る人に迷惑がかかるので撮影できませんでした。


(撮影:2010.8.11/福島県耶麻郡塩原村)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

グランデコで蝶とハイキング

先日、福島県裏磐梯にあるグランデコスキー場でハイキングをしてきました。スキー用のゴンドラで標高約1,400メートルまで登り、デコ平と呼ばれる場所を歩いてきたわけですが、そこには小さな湿原がありました。(湿原のようすや咲いていた花のことは次回に報告します)

今回はハイキングコースで出会った蝶たちを報告したいと思います。


1008141
クジャクチョウです。じつに美しく、熱帯地方の蝶を彷彿させます。目玉みたいな模様が上の翅と下の翅に各一対あるのが目印です。


1008142
周辺にはヨツバヒヨドリというキク科の花がたくさん咲いていて、ほかの蝶たちもたくさん集まっていました。


1008143
グランデコはアサギマダラが見られることで有名だそうです。この蝶は旅をする蝶としても知られていて、グランデコには旅の途中に立ち寄るみたいです。なんでも、なかには2,000キロ以上を旅するものがいるらしいです。海を超えて台湾に行き着くものもいるんだとか。すごいですね〜

午前中、ヨツバヒヨドリで吸蜜していたアサギマダラ。ハイキングの帰りにゆっくり撮影しようと思ったら、午後の暑い時間は日陰でお休みするみたいです。仕方ないので休憩中のところを撮影しました。

余談ですが、アサギマダラは茨城県南の筑波山でも見られます。てっきり旅の途中に立ち寄っているのかと思っていたのですが、話によると少数ですが筑波山で繁殖しているらしいです。


1008144
タテハチョウの仲間、ヒョウモンチョウの一種です。図鑑を見たら、ウラギンヒョウモンのような感じでした。


1008145
ちょっと地味めのタテハチョウの仲間、サカハチョウです。これは茨城県南部では見たことがないような気がします。ところが、図鑑には平地から産地の樹林周辺で普通に見られるとあります。

「そうだったのか〜、知らなかった」

普段、いかに蝶を見ていないかを実感しました。

撮影はできませんでしたが、ほかにもキベリタテハやミヤマカラスアゲハなどが飛んでいました。ハイキングをしながら蝶を見るのは意外に楽しいものです。それができたのは、蝶の集まるグランデコだったからかもしれません。この季節に当地を訪れる方は、蝶にもぜひ注目してください。


(撮影:2010.8.11/福島県耶麻郡塩原村)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

尾瀬…白から茶色、そして緑に

1008131
夏の尾瀬ケ原は眩しい緑です。いや〜、青空がよく映えますね。

写真からは伝わりにくいですが、ここは日常生活からかけはなれた別世界です。どこまでも広がる平坦な風景。なにもないようで、いろんなものがある。ほんと、不思議な空間です。

ここでちょっと尾瀬ケ原のようすを時間を巻き戻して見てみたいと思います。


1008132
1007144
こちらは約一か月前、7月12日の風景。

ニッコウキスゲの大群落が鮮やかな黄色に輝いています。緑と黄色の組み合わせってなかなか絶妙ですね。そこに青空が加わったりすると最高なのですが、残念ながらこの日は曇り時々雨でした。


1008133
こちらは6月初旬(6月6日)のようすです。ミズバショウがだいぶ花開いています。山に残った雪との対比が素敵です。


1008134
こちらは5月下旬(5月29日)のようすです。6月初旬に比べると、ミズバショウの花がややまばらかな〜という感じです。


10081351008136
尾瀬ケ原から至仏山を望んだところです。左が5月29日、右が5月23日の撮影です。23日にはまだ雪が残っていました。確か、山開きの数日後のことだったと思います。鳩待峠から尾瀬ケ原に向かう山道にもたくさんの雪が残っていました。それでも、途中の沢にはミズバショウが咲いていました。

まだ雪に包まれていたのが約三か月前のこと。白い尾瀬は雪融けを迎えて、枯れた植物があらわになった茶色い世界に。そこから約2か月で一面緑の世界に変わってしまうのです。眠りから覚めた生きものたちが風景を一変させてしまう尾瀬。自然って不思議だな〜、生きものたちって逞しいな〜。一片の嘘もないドラマは、じつに感動的です。

今後、秋の報告ができるかどうかわかりませんが、再び行くことがあったらお伝えしていこうと思っています。ということで、しばらく尾瀬の報告はお休みとなります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

尾瀬…山道に咲く花たち

1008121
報告が尾瀬ケ原の生きものばかりになってしまったので、今回は山の花たちにも目を向けてみたいと思います。撮影したのは鳩待峠から尾瀬ケ原に向かう途中の山道です。


10081221008123
まずはアザミです。二種類のアザミを見つけました。つぼみの周りに刺みたいなものがあります。これは総苞片というらしいです。左の花は総苞片が長く刺が立っています。右の花は総苞片が反り返っています。図鑑で調べてみましたが、どちらも名前はわかりませんでした。


1008124
おしゃれなお菓子みたいな花です。これはキク科のコウモリソウの仲間の花です。


1008125
葉っぱはこちらになります。この花の近くで尾瀬のネイチャーガイドらしき人が同行者に説明。ガイドさんはカニコウモリと言っていました。う〜ん本当かな? 何となく違うような気がするんですが…。かと言って何と言うコウモリソウか私にはわかりません。


1008126
こちらもコウモリソウの仲間だと思います。こちらがカニコウモリのような気がします。


1008127
ひっそりと草陰に隠れて咲いている紫の花。リンドウに似ているな〜と思ったら、ツルリンドウのようです。

以上、数回に分けて報告した尾瀬の生きものたちは終了します。次回は尾瀬の風景を報告する予定です。

(撮影:2010.8.4/群馬県片品村)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

夏の尾瀬…緑の蜂を見つけたよ(8月初旬の虫たち)

1008201
8月4日の尾瀬リポートのつづきです。今回は虫たちを報告します。(写真は尾瀬ケ原から望む至仏山です)


1008202
こちらはアカハナカミキリみたいです。竜宮十字路の少し手前にいろいろな花が咲いている場所があります。そこにいました。


1008203
日本で一番小さいトンボ、ハッチョウトンボです。尾瀬ケ原のあちこちで見かけたのですが、ほとんどがオスでした。メスは黒と黄色の縞模様で見つけにくいので気づかなかっただけかもしれません。


1008204
1007295
茨城県南では見たことがないカメムシです。たぶん、カスミカメムシの仲間でキエリフタモンカスミカメだと思います。じつは、前回の訪問(7月25日)のときに怪しい幼虫(写真下)を見つけました。その幼虫が成虫になったのだと想像しています。たぶんそうだと思いますけど、ひょっとしたら間違っているかも。


1008205
青い蜂と書いて青蜂(せいぼう)。セイボウは緑や青の金属光沢を連想させる蜂の仲間です。この蜂はセイボウではなさそうですが、とてもきれいな緑色の蜂でした。

ネットで検索してみたら、クロムネアオハバチが一番似ていました。気になるのは胸の部分の模様です。ネット上にあったクロムネアオハバチの画像とはちょっと違う感じがします。しかし、個体変異ということもありますし、オスとメスで微妙に違っているということも考えられます。ちなみに、この蜂がオスなのかメスなのかわかりません。この蜂は茨城県南部で何度か見たような気がします。

(この蜂の写真のみ尾瀬ケ原から鳩待峠に帰る山道のなかで撮影しました)


(撮影:2010.8.4/群馬県片品村)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

夏の尾瀬…そこに感動はあるか?

1008091
8月4日の尾瀬ケ原レポートのつづきです。

この日の気温は、スタート地点の鳩待峠で21度だったことはすでにお伝えしました。尾瀬ケ原にも爽やかな風が吹いていて、とても過ごしやすい一日だったと振り返っています。尾瀬と言うと涼しい印象をお持ちの方が多いと思いますが、そうではありません。この日のように風が吹いていればこの上なく爽やかな場所になりますが、風がないと蒸し蒸ししてぐったりすることもあるのです。

今年6回目の訪問ということもあって風景も見慣れてきました。言い方を変えると多少飽きてきたという気持ちもなきしもあらず…って感じです。そこで、今回の訪問であることを試してみることにしました。以前「来るたびに感動があるのが尾瀬」と書いたこともあるので、それを自分自身で検証してみたわけです。


1008092
クガイソウがまだ残っていました。この花と仲良しのコヒョウモンが当然のように寄り添っていました。


1008093
前回の訪問、7月25日には見かけなかったサワギキョウがあちこちで咲いていました。この花を見た時に何となく秋の気配を感じました。もしかすると、尾瀬の秋の訪れはもうすぐなのかもじれません。


1008094
シラカバと空が絶妙の色を見せてくれます。まさしく季節は夏ですが、そこにも秋の気配が感じられます。


1008095
キクの花が咲いていました。茨城県南部で目にする野のキクとはどことなく違います。オゼミズギクという種らしいです。竜宮十字路の少し手前くらいでたくさん見かけました。


1008096
かわいらしい白い花が咲いています。すごく小さな花が集まってビー玉くらいの大きさになって、それが穂先にまとまってついています。


1008097
調べてみたらドクゼリの花でした。名前に似合わぬ愛らしい花をつける草でした。


1008098
トウダイグサの仲間らしい草がありました。赤くなっている葉は別種でしょうか?


1008099
木道を歩いていてとても気になった草です。いたるところで白っぽい花みたいなものをつけていました。調べてみたらミカヅキグサというみたいです。


10080910
花みたいなものを撮ってみたら黒いものが写っています。これは病気なのでしょうか、それともたまたま? ネット上のミカヅキグサの花にはこんな黒いものは写っていませんでした。


10080911
もっと気になった草がこれです。背が高いので嫌でも目に入ります。


10080912
カヤツリグサ科のアブラガヤです。茨城県南部ではあまり目にしない草のような気がします。似たようなものは見たことあるような、ないような…


1008091310080914
おや〜、何となく見慣れた花があります。ミゾソバ(左)とキンミズヒキ(右)です。茨城県南部でもよく見られる花に出会うとちょっと意外な感じがします。


1008091510080916
コバギボウシ(左)とコオニユリ(右)はまだ咲いていました。

今年何度も足を運んだ尾瀬ですが、来るたびに新たな発見があります。やっぱり尾瀬は感動のある場所だと再認識しました。さて、次はいつ行くことになるのでしょう? 次回はどんな姿を見せてくれるのか、ちょっと楽しみです。

(撮影:2010.8.4/群馬県片品村)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

尾瀬…川に浮かぶ杉の森

10080810
8月4日の尾瀬の報告のつづきです。

この日も鳩待峠から山の鼻を経由して尾瀬ケ原に向かいました。鳩待峠に着いた時、温度計を見たらなんと21度。爽やかな風が吹いているせいもあり、とても心地よい日でした。今回はちょっと変わった写真をお見せしたいと思います。


10080811
森林を俯瞰したようですが、いわゆる空撮ではありません。橋の上から川を撮ったものです。場所は上ノ大堀川です。


10080812
杉の木のように見えるのは水草の茎です。名前はスギナモ。花はとても小さいそうなので、橋の上からは到底撮影できません。

この茎のようすがスギナに似ているのでスギナモの名前がついているのだと思います。遠くから見ると杉の木に見えるのですが、近くならスギナに見えるのかもしれません。


10080813
実際はこんな感じで水草が広がっています。最初の写真は右の部分を写したものです。水のなかでゆらゆら揺れている水草から、スギナのような茎が直立しているのが何となくわかると思います。写真の左半分からはまだ茎は伸びていません。全体からニョキニョキと茎が伸びきったら、川一面がスギナだらけになりそうです。それはそれで壮観な風景だろうと想像します。なんだか無性にその風景が見たくなってきました。


(撮影:2010.8.4/群馬県片品村)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

尾瀬の赤腹君

1008071
先日、尾瀬に行ってきました。盛夏の尾瀬は緑一色。ニッコウキスゲはしばらく前に花期が終了してしまい、尾瀬ケ原で大きな花は見られません。しかし、足元を見ると小さな花がいろいろ咲いています。

ちなみに、今年6回目の訪問です。月に一度は出かけていることになります。仕事なのでのんびりしていられないのですが、写真はいろいろ撮ってきました。もちろん花も撮ってきましたが、ほかのものも撮っています。今回は両生類と魚類を報告したいと思います。


1008072
こちらはアカハライモリのようです。じつは7月頃から目にしていました。木道からはなれた池塘を泳いでいることが多かったので、ずっと撮れずじまいでした。今回は木道近くにいたので姿を記録することができたというわけです。

じつは、サンショウウオかもしれないとずっと思っていました。今回、手に取って裏返してみたらお腹が赤かったのでイモリと断定。ちょっとした発見でした。


1008073
こちらは尾瀬ケ原の小さな川を泳いでいた魚です。アブラハヤのようです。この魚たちは観光客に餌付けされているようで、何かを水面に落とすと一瞬にして大群が押し寄せます。まるで池の鯉状態に唖然としてしまいました。


(撮影:2010.8.4/群馬県片品村)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

もふもふ、夏の腹巻き

1008081
へんな生きものです。前回のトビケラに続き、今回も水のなかの生きものになります。こちらはカゲロウ。たぶんフタスジモンカゲロウの幼虫です。お腹の周り(主に背面)にふわふわしているのはエラ。まるで腹巻きのようですね。それにしても、じつに変わった場所に呼吸器官があるものです。

なんでトビケラやカゲロウを報告しているかというと…

先月末と今月初めに、筑波山の沢で生きものたちを探したからなのです。子どもたちの夏休みの体験学習の一環として、沢の生きものについて学ぶイベントがありました。そのスタッフとして参加したというわけなのであります。

おかげでカゲロウやカワゲラ、トビケラのことを少し勉強させていただきました。今回報告しましたフタスジモンカゲロウは、言うまでもなくカゲロウの一種。このカゲロウの仲間はトンボの仲間とともに、昆虫のなかでは古い系統に属する仲間なのだそうです。化石記録としては古生代の石炭紀のものが出ているそうです。

(石炭紀? えっ、それいつのことだよ!)

石炭紀とは、今から3億6,700万年前〜2億8,900年前だそうです。想像したくても想像できないほど遠い昔のことです。

カゲロウの仲間は、昆虫のなかでは最初に翅を獲得したグループのひとつと考えられているそうです。う〜ん、これってかなりスゴいことではないでしょうか。さらに驚くべきことがあります。これには目から鱗が落ちました。なんと!

カゲロウの仲間は翅が伸びた後にも脱皮をするそうです。こんな昆虫はカゲロウを置いてほかにはないとのこと。こりゃスゴい。もう一度言っちゃいます。スゴい、スゴ過ぎます。とにかく感動しました。(そんなことも知らなかったの? なんて言わないでね)

というわけで、カゲロウはへんてこな変態ステージを持つ昆虫であるようです。いわゆる蛹の期間のない不完全変態をするわけなのですが、ネットの情報では“半変態”とも書かれていました。さ〜て、どんな変わり方をするのかと言うと…

幼虫から亜成虫になります。この亜成虫は翅を持っているんですよ、翅を(これってほとんど成虫と同じでしょ)。さらに、亜成虫から脱皮をして成虫になるわけです。余談ですがカゲロウの亜成虫はダン(Dun)というそうです。それじゃ成虫は? と言うと、スピナー(Spinner)だそうです。ついでに幼虫はニンフ(Nymph)と呼ばれます。渓流釣りと言うのでしょうか、フライフィッシングの用語として、この言葉をよく耳にすることがあります。

前々からニンフという言葉は気になっていました。Nymphは、英語の辞書によると神話の言葉のようで「山・川・森・泉などに住む半神半人の美少女」とあります。ふむふむ、どおりで心惹かれるわけですよ、なんたって美少女ですから。このことは何となく知っていたので、なんで美少女がこんなへんてこな幼虫なのかと理解に苦しみました。今でも謎は解けずに私は苦しみ続けているわけなのですが…

苦しみながらもひとつだけわかったことがあります。それは、完全変態の昆虫の幼虫をlarva(ラルバって読むのでしょうか?)、不完全変態の昆虫の幼虫をnymph(ニンフ)と呼んで区別するということ。

あと、改めてわかったことのなかで意外だったことがひとつあります。日常会話でも最近使われるようになった「棲み分け」という言葉について。この言葉は、そもそもカゲロウの研究で使われていた言葉だそうです。カゲロウは流域によって生息している種が異なるとのこと。この生息域の違いを「棲み分け」という概念でとらえていたみたいです。このカゲロウ研究のことがマスメディアで取り上げられたことをきっかけに、社会学や他の分野でも使われるようになり、いつしか日常語としても浸透していったということのようです。このことは、ネットのウィキペディアに出ていました。(ウィキペディアはよく利用しますが、ためになることがたびたびです)

さて、最後に一般的なことで締めくくりたいと思います(えっ、どこが一般的!?)

世界には約23科310属2,200種のカゲロウがいるそうです。これはどうでもいいことです。この次が大事なんです。

さて、日本にはどれくらいいるかと言うと

13科39属140種以上がいるとされているようです。23科のうち13科がいるのってすごいことではないでしょうか。半分以上です。さすが日本、水の国、いや清流の国。改めて日本の自然資源の質の高さに気づかされました。(すべてではありませんよ、水という部分です)

以下、カゲロウの特徴的なことを列挙します。

川の比較的きれいな流域に生息する
湖沼、浅い池、水田など、止水域に棲む種もいる
時に汽水域でも見られるが、海生種は知られていない
幼虫時代は脱皮回数が多い(通常10回以上)
幼虫の爪は一本
幼虫の期間は半年ないし一年
不完全変態で蛹にならない

ほかにもいろいろありますが、これくらいにしておきます。


おっと、もうひとつためになる情報を仕入れました。それは彼らの学名に秘められた生態の特徴です。それは何かというと…

カゲロウの仲間を「Ephemeroptera」と言うそうです。

ギリシャ語でephemeraはカゲロウを意味し、pteronは翅を意味するとのこと。この二つを合わせてEphemeropteraとしたようです。ここまでは「ああ、そうなの」ってな感じです。注目すべきはephemeraという言葉です。ephemeraはepiとhemeraを合わせた言葉だそうで、英語で言うとepiはon、hemeraはdayを意味し、「その日一日」という寿命の短さを表現したものだそうです。なるほど、そうだったのか! って感じです。

ちなみにehemeraはチラシやパンフレットなどの意味でもあるようで、まさにその日だけのもの、その場かぎりのものを指しています。

そう言えば、春に咲く花たちのなかにはスプリングエフェメラルな〜んてカッコいい呼び方をされるものもありますね。たとえばフクジュソウやカタクリ、エンゴサクの仲間、アズマイチゲやキクザキイチゲなどのイチリンソウ属、ほかにアマナなどが該当するようです。

ここからスプリングエフェメラルの説明に入ってしまいそうですが、長くなったので止めておきます。いや〜、それにしても長かった。一枚の写真でこりゃぁ引っぱり過ぎです。

このブログは日記とメモを兼ねて書いている部分もありますので、どうかご了承下さい。いろいろ書きましたが、私が持っている知識はほとんど含まれておりません。調べたことを記憶に留める努力としてキーボードを叩いております。


(撮影:2010.8.3/つくば市)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

川に棲む不思議な生きもの

1008021
へんてこな形をした生きもの、カワゲラの幼虫です。

山を流れる渓流や沢などにはカワゲラをはじめ、カゲロウ、トビケラの幼虫など、見たこともない虫たちがいっぱいいます。川に行かなければ見られないので、普通の人には馴染みが薄い虫ではないでしょうか。

よく見るとかわいい顔をしています。たまにはこんな虫を報告するのもいいのではないかと思い、今回ご紹介しました。

(撮影:2010.7.31/つくば市)

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2010年7月 | トップページ | 2010年9月 »