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2011年2月

毒きのこが解く方言の謎

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ヒカゲシビレタケというきのこがあります。言わずと知れた毒きのこで、シロシビンという化学物質を含むため、誤ってこれを食べると幻覚症状を示すそうです。メキシコの原住民が宗教儀式に使っていたのはこの仲間のきのこだとか…

このきのこは身近なところに生えています。雑木林を歩いているときなど、やや日陰の湿った場所などでよく見かけます。発生から時間が経過すると、傘に黒いシミのような模様ができるものが多いのですぐにわかります。

私はその黒いシミを見るといつもある言葉を思い出します。それが「あおなじみ」。突然この言葉を出されても理解できない方がほとんどでしょう。「あおなじみ」とは、いわゆる青痣(あざ)のこと。わかりやすく言えば、脛や肘などを固いものにぶつけた時にできる内出血のことです。

言ってみれば青痣の方言である「あおなじみ」。茨城の県南部のうち、土浦市周辺ではこの言葉が使われていたように記憶しています。方言と言っても局地的なものもあるので、茨城県南部全体で通じる言葉ではないかもしれません。

子どもの頃から使っていたこの言葉。昔から「青・なじみ」だと思っていたのですが、このヒカゲシビレタケを見ていてふと思いつきました。もしかすると「青菜・滲み」ではないかと。青菜のような色をしたシミで「あおなじみ」。20年、30年経ってから気がつくことってたまにあります。たいしたことではありませんが、小さな感動が心の片隅に沸き起こります。(今ごろ気づくな! アホか?)

ここで、さらなる疑問。青菜とはいったいどんな草(野菜)なのか?

個人的にはシソだと思ったのですが、ホウレンソウあたりも該当するかもしれません。常識的にはホウレンソウの方が妥当でしょうが、内出血の色の変化の印象が強くシソが最初に思い浮かびました。内出血というと、紫色になったり、緑色っぽくなったりして、最終的には黄色っぽく変化して消えていくというパターンではないでしょうか。それらの色がどうもシソの色と重なるわけであります。しか〜し、結論から言えばホウレンソウなどの緑の野菜でしょうね。

そこで、グーグルで検索。

青菜というと…

言葉通り、青菜(チンツァイ)という野菜が最初にヒットしますが、この野菜は除外です。私の子どもの頃にはありませんでしたから。

では青菜というのはいったいどの野菜なのか。一般的にはホウレンソウや小松菜、空芯菜、さやえんどうの茎、豆苗などを総称する言葉が「青菜」だとありました。まぁ、あまり深く考えずにホウレンソウや小松菜の色なのだと思うことにします。

以前にも書いたことがありますが、緑を青と呼ぶのは日本の文化なのでしょうか。信号の色しかり、緑の野菜しかり、ひょっとすると昔は緑を青と表現していたのではないかと思ってしまいます。

余談ですが…茨城県の方言でおもしろい言葉があります。それが「がんど猫」。これは野良猫を指す言葉のようですが、どうにも「がんど」の意味が分からずにいます。いつになるかわかりませんが、この「がんど猫」の正体、じゃなくて意味もいつか解明したいと考えています。



さっそく追記です。

「がんど」とは「がんどう」の短縮形かもしれません。本来は「がんどう猫」であるものが、茨城県民の面倒くさがり的な言い切り短縮作用で「がんど猫」に変化したと推測します。

さて、「がんどう」とは何かというと? ネットで検索したら「強盗・がんどう」であることがわかりました。なるほど! ピンときました。

現代の上品な野良猫を発想の原点にしてはいけないということです。食料が乏しかった時代の野良猫は、隙あらば人様の食べ物を奪おうとする略奪的な猛々しい猫だったに違いありません。言うなれば強盗猫(がんどうねこ)つまり泥棒猫! おお、しっくりくるではありませんか。きっとそうに違いありません。がんど猫の正体は「強盗猫」でしょう。個人的には一件落着しますたぁ〜

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「とろろこんぶ」と幹を這う竹の根

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木の幹にぶら下がるこの物体は何でしょう?

見た人の多くはそう思うに違いありません。

よく見ると節のようなものがあります。竹林の中で、地上に這い出た竹の根を見たことがある人なら「似ている!」と思うことでしょう。とすると「これは木に根を張ろうとしている小型の竹かも…」なんて想像も働きますが、じつは違います。

これは地衣類の一種です。地衣類とは菌類と藻類が共生する生命体とでも申しましょうか、ちょっと変わった生きものです。その多くには○○ゴケという名前がついているので、コケと思っている人も多いのではないでしょうか。コケというと、蘚類・苔類・ツノゴケ類と三つの分類があります。でも地衣類はこれらとはまったく違うものです。

地衣類にはいろいろなタイプがあります。葉っぱのように広がるもの、粒状のものを多数つけたもの、細かい枝状に分かれて角のように伸びるもの、糸状になって高所からぶら下がるものなど多様な形態を持っています。

著しく知名度が低く人気のない地衣類ですが、「サルオガセ」という名称はどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。空気の澄んだちょっと高い山のなかに生えていることが多いので、ハイキングや高山植物に興味のある方なら見たことがあるかもしれません。私の場合、サルオガセを遠くから見ると「とろろこんぶ」に見えて仕方がないのですが…。今回ご報告した竹の根のような物体ですが、そのサルオガセの仲間ではないかと思われます。

名前まで特定しようと図鑑で調べてみました。その結果「ヨコワサルオガセ」ではないかと判断。

葉っぱ状、粒状、枝状の地衣類は近所でもよく見かけますが、この写真のタイプは特定の場所に行かなければ見ることがありません。ですので、地衣類ということさえピンと来ません。

う〜ん、何度見ても地衣類とは思えぬ形態です。


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見つけたのは、先日報告した雪の降り積もる奥日光です。こんな環境のなかで逞しく生き抜いているということに改めて驚いてしまいます。今後、時間があるときに地衣類の「耐寒」に関わる生態や機能を調べてみたいと思います。


(撮影:2011.2.11/日光市)

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雀のお宿と不出世の詩人

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群馬県碓氷郡磯部町(現安中市磯部)は、かの有名な昔話「舌切り雀」の発祥の地とのこと。自分がこのことを知ったのはつい最近のことでした…

昨年から今年にかけて群馬県に出向くことの多かった自分。お話の発祥の地に出かけたのは一か月ほど前のことです。その際に宿泊したのが「舌切雀のお宿」と自ら称する磯部のホテルです。その施設内には小さな展示コーナーがあり、数人の芸術家の作品や「舌切り雀」にまつわる展示品が並んでいました。


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こちらは舌切雀神社の宝物です。この鋏で雀の舌を切ったのかどうかは定かではありませんが、かなりの年代物ではあるようです。舌切雀神社はホテルからそう離れていない磯部詩碑公園内にある神社。時間があれば散歩がてら歩いてみたいと思いましたが、時間がなく訪れることはできませんでした。


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こちらの紳士の写真を見てかなりの衝撃を受けた自分。この方とこんなところで再会するとは夢にも思いませんでした。彼の名前は大手拓次、磯部出身の詩人です。有名ではありませんが、優れた詩人の一人であると私は思います。じつは若い頃、彼の詩集をよく読んでいました。

上州・群馬出身の詩人と言えば萩原朔太郎でしょう。詩集『青猫』『月に吠える』はあまりにも有名です。そもそも私が大手拓次という詩人を知るきっかけとなったのは朔太郎と彼の間に親交があったから。官能的かつ視覚的な朔太郎の詩に魅力を感じた自分は、朔太郎が「影響を受けた」と話す大手拓次がどのような詩人なのか知りたくなったわけです。

大手拓次の詩はとても繊細で、妙に琴線に触れたことを覚えています。たまに思いもつかない比喩があったりしますが、なぜかしっくりと心にとけ込んでくる不思議な詩を書く人でした。

とても素敵な詩を残した詩人ではありますが、知名度はそれほど高くありませんでした。彼の作品のクオリティを考えると、不出世の詩人と思えてなりません。そもそも彼は超がつくほどの恥ずかしがり屋だったそうで、有名になろうなんてことは考えなかったのかもしれません。今で言うサラリーマンをしながらずっと詩作をしていたそうですから…

そう言えば、ホテルの人の話だと宿泊した「磯部ガーデンホテル」は大手拓次の大叔父が創業したとか。


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さて、ほかにはこんな写真も展示されていました。疎開中の子どもたちの写真です。戦時中でありながらも、子どもたちには笑顔が見られます。緊張と逼迫の時代であった当時、子どもたちのこの笑顔は大人たちにとって救いになったのではないかと想像します。それにしても、このような写真をよくぞ撮り残しておいたものだと感心します。きっと、この地域には空襲はほとんどなかったのでしょう。そうでなければ写真を撮る余裕なんてないでしょうから。


(冒頭の写真は伊香保町にある五徳山水澤観世音です)

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土の中のもうひとつの宇宙

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自分はほとんどテレビを見ません。なので、お笑い芸人の名前と顔が一致しませんし、AKB48という人たちも見たことがありません。でも、まったくテレビを見ないわけではないのです。ついていれば目を向けますし、おもしろそうだったらしばらく前に座ったりもします。

たまにしか見ないので、私の目にはコマーシャルがとても新鮮に映ります。最近目にとまったのはアステラス製薬のCMです。アステラスは山之内製薬と藤沢薬品が一緒になった製薬会社ですが、CMでは「土を調べている」ということをPRしていました(未来の種だか薬の種だか忘れましたが、とにかく役に立つものを探しているというニュアンスでした)

彼らがやっているのはたぶん放線菌探しだろうと思います。でも、「放線菌」という言葉は一度も出てきませんでした。もしかしたら違うものを探しているのかも? と不安になりますが、放線菌に違いないと自分は思っています。

放線菌は土壌に多く生息する菌類で、独特な抗生物質や生理活性物質を生産する種が多数いるそうです。なので、製薬会社は躍起になって土を調べているということを耳にした記憶があります。きっと熱帯雨林の土から寒い地域の土まで、地球上のあらゆる場所の土を集めては分析しているのでしょう。

事実、放線菌の培養液からは結核の治療薬として知られるストレプトマイシンが見つかっていますし、MRSA(メチシリン耐性菌)に対抗できる最終兵器と言われたバンコマイシンも見つかりました。また、農業関係の方なら必ず耳にしているEM菌というのも放線菌の一種らしいです。ついでに言えば、腸内の善玉菌として有名なビフィズス菌さえ放線菌の一属というではありませんか。

【余談】:もう何年か前のことですが、最強の抗生物質と謳われたバンコマイシンさえ効かないVRSA(バンコマイシン耐性菌)が現れたと聞いたときには、この先いったいどうなるのだろう? と心配しました。

とにもかくにも、放線菌の研究は超ホットな分野であることは間違いありません。今までにない発見をもとに薬の実用化に漕ぎ着ければ、とてつもない金額が市場を飛び交うことになるはずです。それが人の命や人類の未来さえ左右する発見だったらなおさらのことでしょう。

【余談】:たぶん、生物学のうち微生物を専攻している学生さんのなかには将来を見越してこの分野の研究室に飛び込んでいる方も多いと思います。

これほどホットな分野にも関わらず、あまり注目を集めないのはなぜなのでしょう? きっと研究対象というか目標物が目では確認できない微生物だからだと思います。土の中というととても地味な印象がありますし…

でも、土の中には宇宙に匹敵するほどの謎やドラマが隠され、未知の世界が広がっているのではないでしょうか。大雑把な括りで菌類と表現しますが、彼らの活動はすべての生きものの生命活動の鍵を握っているのではないかと妄想する私。この分野に関してはまったくの素人の私ですが、菌類に対する興味は尽きそうにもありません。


また、一方では個人的にこんなことも…

研究の成果というものは評価されればこの上ない栄誉となりますが、そこに至る過程は一般の人には想像もつかない地道な作業の連続です。大袈裟な表現をすれば「世の中にこんな地味な仕事があるのだろうか」と思うほどでしょう。自分も研究職というものにはものすごい憧れを感じますが、この地道な作業の途中で嫌気がさしてしまうのではないかと想像してしまいます。

でも、もし人生が二度あるなら、菌類の研究もしてみたいなぁ…などと思うのであります。しかし、人生は一度しかありません。せめてきのこの観察を通じて菌類の世界に片足(つま先ぐらいかな?)を突っ込んでおこうと思います。

(最後になりましたが、冒頭の写真はニガクリタケだと思います)

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シャワーはいかが? ヌルデタケ

昨日は土浦方面できのこ調査。真冬の寒い時季にも関わらず20種以上のきのこを記録しました。ただし、この寒い時季に発生したものとは限りません。秋頃から残っているものの残骸も含まれています。

寒い寒いと言いますが暦の上ではすでに春。野を歩いていると、確かに春の兆しを感じるようになりました。場所によってはオオイヌノフグリが咲いていたりしますから…


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こちらはヌルデタケ。10ミリにも満たない小さなきのこです。名前からするとヌルデの木に発生するような印象のきのこですが、コナラなどの広葉樹枯木に発生すると図鑑にあります。


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この写真のヌルデタケは桜の枯れ枝に生えていました。傘の裏は細かい管孔があります。まるで園芸用じょうろの口みたいです(見方によってはシャワーの口にも)。なかには雫が垂れているものもあり、ちょっとリアルさを感じさせます。


(撮影:2011.2.13/土浦市)

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冬筑波、雪筑波

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昨日、一昨日の荒天から一変して、本日は快晴に近い良い天気でした。ただし、風はとても冷たく、外にずっといたら凍えてしまうほどでした。

本日は土浦方面のきのこ調査に参加するため国道6号を南下。途中、石岡市の恋瀬橋を通りかかったときに、筑波の山並みがとてもきれいに見えたので写真を撮ってみました。


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筑波山に雪が積もることは年に数回ありますが、一日ないし二日ぐらいで消えてなくなってしまいます。ですので冠雪した筑波の姿はいつでも見られるというものではありません。ここ数日の寒さのせいで、筑波山に連なる足尾山や加波山、吾国山や難台山まで冠雪。遥か遠くに望む那須連峰とはいかないまでも、筑波山系がかなり美しい風景を描き出していたので、ついつい車を停めてカメラを構えてしまったというわけです。


(撮影:2011.2.13/石岡市)


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冬こそ奥日光? 雪上の小冒険と大発見

昨日は関東地方さえも大雪に見舞われるだろうと報道されていました。そんな日に奥日光まで出かけてきた私。帰ってみると、我が茨城県南部の降雪は予報ほどではありませんでした。出かける前の私にとっては関東の大雪はもちろん、目的地の奥日光の降雪が心配でした。

で、奥日光はどうだったかというと…


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ちらちら、たまにしんしんと雪が舞い降りるという感じ。聞いた話によると、奥日光の天気は日本海側の新潟(栃木寄りの地域)と同じになることが多いそうです。わかりやすく言うと、奥日光は日本海側の気候ということらしいです。おもしろいのは、わずか5〜6キロしか離れていない中禅寺湖周辺の日光市街は太平洋側の気候とのこと。「この両地域は驚くほど積雪量が違う」と、ある本に書いてありました。

そして、こんな景色を見ながら、何をしたかというと…


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橇(かんじき)のようなものを履いて雪の上を歩くスノーシューハイキングをしてきたのです。ちなみに、今回踏破したのは湯滝をスタートして泉門池(いずみやどいけ)で折り返してもどってくるコースです。

「なにもこんな寒い時季に、わざわざ雪の上を歩かなくたって…」と言われそうですが、寒くないと雪はないし、冬だからこそ見られる風景があるわけです。通常の季節ですと奥日光は歩けるコースが定められていますが、雪の積もるこの時季ならスノーシューで好きなところを歩けるのも大きな楽しみでしょう。

行け、行け、GO! GO!  誰も歩いていない場所にどんどん足跡を付けちゃおう。

キュッキュッ、ザクッザクッ、雪を踏みしめる音のなんと心地よいことか!


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あらゆる音が足元の雪に吸収されているのかと思うほど森の中はとても静かです。いろいろな動物の足跡を見つけるたびに、寒い冬の森で暮らしている動物たちの息づかいを感じます。すべてが眠ってしまっているような時間に元気に走り回っている小動物。その姿を想像すると微笑ましくもありますが、厳しい環境のなかで必死に生きている逞しさに感動してしまいます。

さて、これは何でしょう?


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ワカメの束でも干してるの? って感じですが、こちらはアズマシャクナゲの冬の姿。落葉させずに図太く緑の葉を吊るして耐えている様子に、何らかの戦略を感じずにはいられません。


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葉の表面から裏側に反り返るようにしてくるりと丸まってストロー状になっています。気温は間違いなく氷点下になるはずです。葉の中の水分は凍らないのでしょうか? 凍っても細胞は壊れないのでしょうか? 

次から次へといろんな疑問が湧いてきます。植物も逞しいな! 答にもなっていない結論で自分を納得させながら歩き続ける自分。

歩きながらふと思ったのが、足元に深く積もる雪のこと。考えてみれば、形は違えどこれはぜ〜んぶ水。液体の水に換算したら、いったいどれほどの水量になるのでしょう? このことを考えたら妙な感動が胸に込み上げてきました。


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話は変わりますが、銀世界がどこまでも続くと色がついているものに自然と目が留まります。それが樹木の幹にくっついているコケ(地衣類)です。自分は普段から気にしているせいか特に目に入ってくるのかもしれません。この極寒の世界で静かに生きている地衣類を見ると、生きものって不思議だなぁと思わずにいられません。

ちなみに、写真の地衣類はウメノキゴケ科のセンシゴケの仲間だと思います(というか、センシゴケそのものかも)。個人的にこの地衣類は好きです。地衣類と言うと樹木にピタッと張り付いて二次元的な様相を呈しているものがほとんど。そんな平面的な姿のなかにデザイン的な意匠を感じさせてくれるのがこのセンシゴケです。コケ模様と言ったら変ですが、こんなデザインの洋服があってもいいのではないでしょうか? アレンジ次第ではサイケデリック調になるし、日本の家紋的にもなります。さらにグロテスク調の図案で迫ってもおもしろいかもしれません。「え〜っ、気味悪いよ〜」とおっしゃる方が多いかもしれませんけど、色をオレンジや黄色、はたまたピンクにしたらかなり雰囲気は違ってくると思います。どなたか新鋭のデザイナーさん、コケティッシュデザインとか命名して不思議模様の洋服を作ってくれませんかね。


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はい、こちらは折り返し地点の泉門池です。天気がよければ山が真っ正面に見えるのですが…残念です。池ではマガモの夫婦が仲よく泳いでいました。

今回のスノーシューハイキングにはガイドさんが同行してくれました。案内してくれたのが(有)自然計画の宮地信良さんです。ためになる話や楽しい話を聞かせてくれたほか、意外な自然の姿を教えてくれました。


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「目から鱗」だったのが木の根元の雪の窪み。定説では樹木が発する熱(生きているので代謝の際に熱が発生する…みたいな理由)で雪が融けて窪みになると言われています。この件について、宮地さんは別の説を提示しました。それは、風が樹木を通り過ぎる際に根元で対流を起こし、新雪を巻き上げて運んでしまうからかもしれないというもの。もちろん、宮地さんは定説を否定しているわけではなく、定説以外に考えられる大きな一次的要因としてご自身の説を聞かせてくれました。

個人的には宮地さんの説の方がすんなり受け入れることができます。少なからず定説の樹木の熱効果はあるのかもしれません。しかし、この根元の窪み現象に関しては熱力学的なものより物理学的な力の方が遥かに強大な気がします。

以上のお話はほんの一例で、ほかにもいろいろおもしろい話を聞かせていただきました。この場を借りてお礼を申し上げます。


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ちなみに、宮地さんは山と渓谷社から出版されている『奥日光 自然観察ガイド』(900円)の著者でもあります。この本には「奥日光の自然がどのように形成されたか」という根源的なお話から植生や地理的特徴、現地で見られる動植物のそれぞれの紹介、おすすめハイキングコースや見どころなどが掲載されています。初めて手にする人でもわかりやすく書かれているので、奥日光の自然をもう少し詳しく知りたいという人には最適な案内書になるでしょう。単なるハイキングにネイチャーウォッチングという付加価値を与えてくれる一冊だと思います。


(撮影:2011.2.11/日光市)

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馬鹿にしてゴメンよぉ〜

アンタ、誰?

ん、人形?


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この写真を見てピンときた方はかなり通でいらっしゃいますな。

ここにおわすお方は…

若かりし頃のデビッド・ボウイでありまする。ちょっと気障っぽくもあり、妙に中性的な感じがするお方ではないでしょうか。モノトーンということもあり、写真としては無機質な印象が強いような気がします。うっかりすると人形と見間違えそう。

ですが、違った見方をすれば彫刻、あるいはブロンズ像のような美しささえ醸し出しているようなポーズとも言えそうです。

これは彼のアルバム『HEROES』(ヒーローズ)のジャケットで、裏側のクレジットによれば1982年の作品になっている。今から30年近く前にリリースされた作品である。

私はデビッド・ボウイにはまったく興味がなく、高校1年の頃には一度も聞いたこともなかった。ところが、2年生になったときにたまたま同じクラスになった洋楽好きな友人の勧めで、ボウイのレコードに針を落とすことに…

びっくらこいた! というのがそのときの正直な感想だ。本音を話すとデビッド・ボウイなんて馬鹿にしていたのだ。どうせチャカチャカしたせせこましい音を出しているんだろう…な〜んて思い込んでいた。

カッコいい音。なんと抽象的な表現だろう。若かりし自分は、このアルバムを聴いて痺れてしまった。どちらかというと無機的な音であり、魂や温もり、人の体温、汗みたいなものはまったく感じなかった。逆に淡々と流れるリズム、物語と言うには余韻のなさ過ぎる彼の歌声に魅力を感じてしまった。

へんな表現だが、ベルトコンベアに載せられてえらく遠いところまで運ばれてしまうような気がした。運ばれた先でベルトから滑り落ちた自分はどうしたかというと…「ここどこ?」と時間を振り返り、「なかなかおもしろい旅をしたなぁ」なんて感慨に耽っている。それがこのアルバムを初めて聴いたときの印象だ。

アルバムタイトルにもなっている“HEROES”やV-2SCHNEIDER(V-2シュナイダー)は特に痺れる曲だったなぁ。

参加しているミュージシャンにキングクリムゾンのロバート・フィリップが名を連ねていることもあり、ギターは聴きどころがいっぱいだ。シンセサイザーとキーボードはブライアン・イーノが担当している。そんなことがこのアルバムの雰囲気を独特なものにしているのかもしれない。


ブログネタに事欠いて、アルバムジャケットシリーズ第6弾いってみました!

ジャケット的にも素晴らしいので報告しましたが、肝心の音楽は高校卒業から聴いていないので、当時の記憶をまさぐって文章にしました。勘違いがあるかもしれません。ご容赦下さい。

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