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世界一長い臨床試験

110407

新しい薬が開発されると、まず行われるのが動物実験。病気の動物に対する有効性や安全性が確認できたら、次に病気を患っている人に投与し、人間に対する治癒率や副作用を検証しているような気がします。


(以上のことは想像なので実際は違っているかもしれません)


この一連の検証作業を「臨床試験」と言うのだろうと思います。ところで、新薬の臨床試験の期間はどれくらいなのでしょう?


おそらく、長くても数年ではなかろうかと想像します。何十年も何百年も臨床試験を繰り返している薬など聞いたことがありません。この「臨床試験」という言葉を聞くと、いつも思い出してしまうものがあります。


それは、きのこ。


薬ではありませんが、きのこは何百年も前から人間自らが臨床試験を繰り返し、その結果を代々伝えてきたのだと思います。改めて考えると、これってすごいことではないでしょうか。


「このきのこは食べられる」「このきのこは毒がある」


言葉にするのは簡単ですが、その根拠を実際に食べて検証してきたのだから驚きというほかありません。昔の人は意外にもチャレンジャーだったのでしょうか。それとも、あまりにも食べるものがなかったのでしょうか。


この貴重な知的財産ですが、残念なのはすべての人に伝えられていないことです。特定の人、たとえば「きのこ好き」や「食料として必要としている人」「独特の味に魅せられた人」にしか貴重な実験結果が伝わっていません。とてももったいないことです。食文化が継承されず途絶えてしまうような気がします。


「きのこなんか食べなくたって生きていけるよ!」と言われればそれまで。食べ物があまりにも豊富なことが、きのこにとっては強い逆風になっているようです。


今でこそきのこの見分け方や食の可否、新知見や毒の分析結果などが一冊の本にまとめられていたりします。これで何百年にも及ぶきのこの臨床試験の結果が次代に伝わることでしょう。ちょっとほっとしています。



写真はキシメジ科のホシアンズタケです。透明感のあるピンク色がとても印象的なきのこです。傘の表面には網目状のしわがあります。図鑑には「果実のような芳香を放つ」とあります。食べられるきのこですが苦みがあるようです。


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