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江戸のウッドデッキに雨を見る

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雨の日は嫌いじゃない。

風景が違って見えるから。

町をきれいにしてくれるから。

雨の日と晴れの日と曇りの日と

きっと同じくらいあるのだろうけど、

雨をじっくり見る日は少ない。

濡れるのが嫌だから?

冷たいのが嫌だから?

薄暗いのが嫌だから?

だったら二階の窓から見るといい。

雨に塗られて様変わりした

別の景色が見えるから。



「雨の日の小布施もいいものだ」


そう思わせてくれたのが、高井鴻山記念館の二階から見た景色。向こうには山が迫り、近所の濡れた瓦が鈍く光っている。庭を歩く人の踏みつける砂礫が、晴れた日とは違うしっとりとした音を響かせている。

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江戸時代末期に建築されたという屋敷には、二階部分に縁側のような廊下がある。張り出た庇が、いかにも日本古来の家の造りを感じさせる。解釈が間違っているかもしれないが、まるで屋根付きのウッドデッキにいるような雰囲気がある。江戸時代のウッドデッキと思えば、なんとも粋な造りだ。こんな場所から景色を愛でるのは、なんと贅沢なことだろう。


雨上がりの小布施を歩くのもまた格別な趣がある。

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晴れの日ばかりの旅じゃつまらない。雨に濡れた別の顔を見られたことに感謝するべきなのかもしれない。


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高井鴻山は幕末から明治にかけて活躍した小布施の豪商だそうで、幕末の志士や文人墨客と幅広い交友関係があったということだ。そのなかでもとりわけ有名なのが葛飾北斎との関わりだろう。北斎と小布施の関係は広く知られているが、その元を質せば高井鴻山が北斎を招いたことに行き着く。小布施に行ったら北斎館を観るのはもちろん、高井鴻山記念館にも足を運ばなければなるまい。鴻山が描いた妖怪画もじっくりと味わいたいものだ。


(撮影:2011.4.30/ゴールデンウィークに訪問した小布施の回想…その2)


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コメント

mushizukiさんこんばんは。

やはり昔の建築物って心惹かれます。
あの味わいある艶、なんとも言えないですね~。

建築物を見るのは和洋問わず好きで教会みたり…ル・コルビジュエとかお気に入りです。ただ西洋の物は世界を巡る機会もあまりなく専ら写真集を眺めたりオブジェをみに日本で展覧会行ったりです。

学生時代に日本武道館へ行ったら、それまで全然気にしてなかったのに、田安門の閂が大きくてちょっと感動した覚えがあります、門全体にツヤ感はゼロでしたが。

京都と土門拳あたりのくだりで、古い建築物は私も好きですよ~とコメント入れたかったのが、年を越したどころか今になってしまいました…

投稿: けるとのしんわ | 2011年6月 4日 (土) 22時37分

けるとのしんわさん、こんばんは。

古い建物と言うと神社仏閣を思い出します。寺巡りなどやってみたいのですが、なかなか自由になりません。

造りそのものにも美学を感じますけど、彫刻などの装飾を見るのもこの上ない楽しみです。

いつの頃からそんなことに興味を持ちだしたのか、ときどき振り返ってみるのですが謎のままです。

自分のことなのに思い出せない。人間なんてわりといい加減なものなんですね〜

人間なんて ららららららら〜ら〜

投稿: mushizuki | 2011年6月 9日 (木) 01時19分

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