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信濃の暁

1105291

信濃の春は遅い。

冬の山は雲を呼び、

雪が山を鎖すから。

麓で花が咲き乱れていても

山の上では木々が芽吹いたばかり。

だけど、春はすぐそこまで来ている。

でもね、ちょっと目をそらしたら

見失ってしまうかもしれないよ。

遅れた春は雪融けと一緒に

駆け足で通り過ぎてしまうから。



ゴールデンウィークに小布施の友人を訪ねたとき、彼が志賀高原に連れて行ってくれた。道路に雪はなかったが、斜面には信じられないほどの雪が残っている。リフトが何本も動いていて、スキーを楽しむ人の歓声が遠くから聞こえてきた。


「今年はいつもより雪が遅くまで残っているなぁ」


地球温暖化が世間で問題視されているけど、逆に寒冷化が進んでいるのではないかと友人は話していた。


確かに自分たちが子どもの頃は、地球は氷河期(小氷河期?)に突入しようとしているという話もあった。子どもながらに、将来はどうなるんだろうと心配になったものだ。それがどうだろう、今では温暖化が進行しているというんだから訳が分からない。


そんな経験から学んだことは「科学は絶対ではない」ということ。科学が証明することの大半は信用できるが、自然現象を予測したり解明したりすることはとても難しいことなんだと感じる。



今回の小布施の旅で発見したことがある。それは山の斜面を彩る薄い赤紫の木々の芽吹きの美しさ。山の中腹一面に広がる萌芽の色は、雪山に春が訪れたことを告げる印のひとつだと思う。


世間は秋の紅葉をもてはやすが、春の山々の芽吹きにも勝るとも劣らない美しさがある。あでやかな色で心を躍らせる紅葉もいいけど、色は薄いが生命力を感じさせる春の萌芽も捨て難い。紅葉に対して萌葉という言葉があってもいいのではないだろうか。


さて、萌葉の正体について…

目が衰えてきたので遠くからだとなんの木が芽吹いているのかわからなかったが、友人がいろいろな場所に連れて行ってくれたおかげでなんとなく推測できた。


薄い赤紫に見える萌芽のほとんどは、たぶんシラカバ・ダケカンバなどのカバノキ科の植物だと思う。今回の旅でカバノキの仲間に対する見方がちょっと変わった。山の斜面に広い面積で群落を形成していることに驚いたが、春の芽吹きの美しさの感動はそれ以上。春先に山を訪れる楽しみがひとつ増えた。それと同時に、早春の志賀高原にまた来たいという気持ちが大きくなった。



写真は「信州のサンセットポイント100選」のひとつ、横手山より撮影。向こうに見える山並みを越えると越後国かぁ〜


左側にある山は「高社山・こうしゃさん」と友人が言っていました。確か登ることもできるとか…


友人の双眼鏡を借りて覗いてみたら、崩れそうな岩場があってちょっと危なそうな雰囲気。でも、なんだか登ってみたくなる山です。

(撮影:2011.5.1/志賀高原・横手山/ゴールデンウィークに訪問した小布施の回想…その3)

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