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駒止の歌

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それは、お菓子の名前ではありません。


駒止とは地名です。「こまどめ」ではなく「こまど」と読むようです。福島県の南会津町の289号線沿い、針生(はりゅう)という地区から北側の山に向かって入っていくと駒止湿原があります。驚くほどの広い湿原ではありませんが、手つかずの自然がそのまま残っているいい雰囲気の湿原です。

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話によれば、この湿原はワタスゲがたくさんあるので、綿毛をつける時季にはたくさんの人がやって来るそうです。出かけたのは先週のことなので、ワタスゲはまだ花の時季。その代わりミズバショウが見頃を迎えていました。ほかにもリュウキンカやタテヤマリンドウなども小さな花が所々に咲いていました。

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駒止湿原に向かう峠の坂道を上っていくと、途中から「ビービー」「ジャァージャァー」というけたたましい音が響いてきました。なんとなく聞き覚えのあるような、ないような音です。たぶん蝉の声だろうと判断しましたが、6月の初旬ですからちょっと早いような気がします。


この蝉の声は湿原に近づくほど大きくなり、湿原の途中にあるブナ林でクライマックスに達します。頭が痺れるくらいの音量で「凄まじい歌声」という形容がぴったり。そんな蝉の声に混じって、時折カッコーの鳴き声が届きます。密閉された部屋の中で音楽を聴いているような、だだっ広い部屋で朗読を聞いているような、変な感覚が同時に襲ってきました。それはそれは不思議かつ妙なひとときと言えるでしょう。この二つの音を楽しめるだけでも駒止湿原に来る価値はあるのではないでしょうか。

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偶然にも声の主を拝むことができました。脱皮直後でブナの幹にしがみついていたメスです。メスなので鳴きませんが、間違いなくこの種類の蝉が大量に発生していることは明らか。気になったので調べてみると、エゾハルゼミであることが判明。歌手の名前がわかってとてもスッキリしました。


冒頭の写真は新しいタイプの洋菓子のようにも見えますけど、じつは花です。コブシに似たモクレン科の植物でタムシバという木があります。その花の中心部分をクローズアップしてみました。コブシ、タムシバ、ホオノキなどモクレン科の花は、中心部分がみんなこんな形状をしています。とっても不思議な形です。ついでに匂いをかいでみました。かすかにいい香りがするような気がしたのですが、勘違いかもしれません。

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いろんなものを見たり、聞いたり、触ったりできて、と〜っても楽しかったです。


おしまい。


(仕事で出かけたので、じっくり見られなかったのがとても残念です)


(撮影:2011.6.4/福島県南会津町)


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