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2011年8月

尾瀬の白龍

以前、「月光に照らされた尾瀬を見てみたい」とブログに書いたことがありました。


先日泊まりの仕事があったのでその願いが叶えられるのではないかと期待していたところです。


確かに泊まりの仕事は回ってきましたけど当日は雨。時折、雲が切れる時があったので、空を見上げてみると…


そこには想像を超える無数の星が輝いていました。それは今までに見たこともない星空です。茨城で見る星空とはスケールが違いました。宇宙にはこんなに恒星があるのかと驚かされた一夜でした。


残念ながら繰り返し降る雨に空は曇りがちで、ほんの一瞬見えた星空はまるで幻のようでした。仕方なくこの日宿泊した「元湯山荘」にもどり、寝床に転がり込んだ次第です。


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翌朝、目覚めると同時に外に出てみると、不思議な光景が目に飛び込んできました。巨大な白い龍がゆっくりと移動しているではありませんか。


言うまでもなく朝霧が山の麓の林の上を風下に流れているだけなのですが、私にはそれがとてつもなく大きな龍に見えたのです。遥か向こうには朝日に照らされた至仏山が見えます。あと30分も早く起きれば朝焼けの光景が見られたのでしょう。じつに残念です。


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朝霧は陽が昇るとともにあっという間に消えてしまいます。ほんの数分で層の厚さは半分に、十分も過ぎると薄っぺらな雲のようになって漂っているだけ。早起きした者だけが見ることができる尾瀬の白い龍でした。


残念ながら月夜の尾瀬は見ることができませんでしたが、この白い龍を見られただけでも宿泊した甲斐があります。ちなみに前日の雨の影響か、早朝は14℃で肌寒さを感じるほどでした。次に来るときにはもっと早起きをして朝焼けの尾瀬の写真を撮りたいと思います。


(撮影:2011.8.9/福島県檜枝岐村)

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8月、尾瀬はもう秋

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茨城ではまだまだ暑い日が続くことが予想されますけど、先日出かけた尾瀬はもう秋の気配が漂っていました。花の盛りは過ぎたようで、尾瀬ケ原ではサワギキョウとオゼミズギクの花がやけに目立っていました。ほかにはキンコウカがまだ花を付けているほか、ぼろぼろのトモエソウ、イワショウブなどを見かけました。

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池塘のヒツジグサの葉がすでに色づき始めています。その様子からも秋の訪れが感じられます。

尾瀬のベストシーズンと言うとミズバショウ、ニッコウキスゲが咲き誇る時季を思い浮かべる人も多いでしょうが、ヒツジグサの紅葉だって見逃せません。もちろん、同時期に訪れる紅葉の風景もスペシャルシーズンですけど…

この時季は花が少ないので、訪れる人にとっては今ひとつ物足りなさがあるかもしれません。でも、色づき始めたヒツジグサのある尾瀬ケ原の風景を見るだけでも価値があると思います。写真のようなワンシーンを見るだけで私は満足です。


(撮影:2011.8.8/群馬県片品村)

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上高地 白黒劇場/梓川が作り出す世界

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山に雨はつきもの。雨に煙る風景もいとをかし。


標高約1500メートルに位置する上高地。長野県松本市にあり、年間200万人もが訪れる場所であります。いわゆる日本有数の観光地のひとつです。


誰に聞いても「いいところだ」と答が返ってくることでしょう。やはり長野県というだけで特別なイメージを抱いてしまいます。まさにブランドとも言える観光地ではないでしょうか。ガイドや添乗員など、旅行業界の人に話を聞いても「第一級の観光地」という評価がほとんどです。


しか〜し、第一級の観光地でも雨は降るのです。悪天候のときに、第一級のブランドがどのようなおもてなしをしてくれるのか、とっても興味があります。


先日、その上高地に行ってきたわけであります。お天気は雨。せっかく来たのだから、濡れることなど気にせずにどんどん歩いてまいりました。もちろん写真を撮りましたが、まるで白黒写真のようです。

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こちらは、かの有名な河童橋。芥川龍之介の小説『河童』の舞台になったことでも知られています。もちろ〜ん、たいていの旅行雑誌や観光地ガイドには、この橋と背景の山々を構図に収めた写真が掲載されています。


う〜ん、雑誌に載っているような写真は撮れるはずもないお天気。でも、雑誌やテレビでは見られない風景を見られたのだから、ちょっと得したと思わないと損かもしれません。

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こちらは河童橋のちょっと先にある川沿いで撮ったもの。しっとりとした空気感というのでしょうか、立ち籠める靄と山に棚引く雲の雰囲気がすごくよかったです。刻一刻と変化する風景にしばらく見とれてしまいました。

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林のなかを歩くと沢などがありまして、これまたいい雰囲気でした。カワガラスが岩から岩へとすばしこく動き回っていて、その様子をしばらく観察してしまいました。


カワガラスと言ってもカラスとはまったくの別物で、スズメ目カワガラス科の鳥(カラスは同じスズメ目でもカラス科)。大きさはツグミくらいで、カラスとは比べ物にならないくらい小さいです。水のきれいなところにいる鳥で、水中に潜ったり、川底を歩いたりします。水生昆虫や小魚を食べるそうです。


(余談ですが、茨城でも北部の清流に行くとこの鳥をよく見かけます。北茨城市の花園渓谷や高萩市の花貫渓谷で見た記憶があります)

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こちらは河童橋の先にある明神橋です。この橋の近くにあるのが明神池。池を見るのには300円の入場料(神社の参拝料)がかかります。


今回の上高地訪問は、沢渡(さわんど)のバスターミナルからシャトルバスに乗り換え、一番手前の大正池バス停で下車。大正池から田代橋、河童橋、明神橋、そして明神池を巡り、上高地バスターミナルから再びシャトルバスに乗って沢渡に帰ってきました。


第一級のブランド観光地は、他の観光地とどう違うのか。今回はそんなことを考えながら歩いてみました。今回は穂高の山々が見えなかったので、その実力は計り知れません。感じたことは、梓川がこの観光地の清涼な雰囲気を醸し出しているような気がしたということ。水の色、川の音、絶妙な川幅や蛇行具合、河原の様子、そしてそこに架かる橋など、いろいろな面で梓川が観光地としての評価を高めることに一役買っていると思いました。


ほかにも標高や地質、背景の山々など、さまざまなものが影響し合って上高地という観光地を作り上げているのでしょう。特別名勝であり特別天然記念物にもなっているわけですから、ほかとはひと味違うはずです。また、明治時代に外国人らによって海外に紹介されたということもブランド化に大きく貢献したのかもしれません。


槍ヶ岳に登った外国人が「Japan Alps」という表現を使ったことで今の「日本アルプス」という言葉が生まれたそうですから…


(撮影:2011.7.30/長野県松本市)

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