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湯治旅の気分が味わえる奥鬼怒の秘湯

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前日のブログで紅葉と桂の葉の香りについて書きました。この一件は、10月に訪れた奧鬼怒で感じたことを綴りました。今回はその続編というか本編です。


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奥鬼怒は文字通り、鬼怒川の源流近くの地域。栃木県の山深いところにあるこの地域には秘湯と呼ばれるいくつかの温泉があります。自家用車で途中まで行くことができますが、その地点からは温泉に宿泊する客に限り、それぞれの宿がマイクロバスで送迎しています。なので「日帰り入浴」を楽しむには宿のある山深いところまで歩いていくしかありません。


「歩いていくしか」というのはなんとも消極的な言い方。「歩いて訪れることができる」という言い方が正しいでしょう。何事も便利になった現代、自らの足で歩いて温泉に行くというのはとても刺激的で新鮮な体験と言えるのではないでしょうか。


機能的な服を着て、トレッキングシュースを履いて装備は万全。でも、気持ちを切り替えて、木綿の着物にわらじを履いた江戸時代の人間と思い込んで山道を歩きたいものです。温泉宿を求めて山道を行く昔の旅人になりきって歩くと、奥鬼怒の秘湯の旅は数倍楽しくなります。


さて、温泉についてご紹介すると…


まず、自家用車で行ける最終地点にあるのが女夫渕温泉(めおとぶちおんせん)。そこから歩いていくと手前から順に、八丁の湯、加仁湯(かにゆ)、日光澤温泉などがあります。確か、女夫渕温泉は日帰り入浴の場合、混浴の露天しか入れなかったと記憶しています。その他の温泉も混浴の湯なのでちょっと恥ずかしかも…。ただし女性専用の浴場を用意している温泉もあります。


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噂によると人気なのは加仁湯だそうで、泉源の違う5つの温泉に入れることが魅力なようです。


自分は人が集まる場所をなんとなく避ける性質があるようで、足は勝手に一番奧にある日光澤温泉に向いてしまいました。


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こちらが日光澤温泉です。この外観、自分的には“超”どストライクのたたずまい。これぞ昔の旅人気分になっている自分をいやが上にも盛り上げてくれる素晴らしい温泉です。


ガラガラと引き戸をこじ開け、入浴料500円を渡します。あとは誰もいないことを願って湯船のある場所に…


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お〜っ、ラッキーなことに誰もいません。なので、写真も撮り放題。いいですね〜、ちょっと使い古しのプラスチック製の盥が無造作に湯船の縁に並べられています。最高です。この自然な感じのおもてなしが胸にしみます。お湯はサラッとしているわりにちょっとぬめりがある感じ。いい温泉です。


下にはもうひとつ湯船があります。こちらは白いお湯です。ちょっと硫黄臭のあるお湯で、泉源が違うようです。


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おや、先客は誰もいないと思ったら…湯船の角にヤマアカガエルがぷかぷかと浮いています。溺死したカエル君と一緒に湯に入るのも乙なもの。ふと、『鳥獣戯画』のうさぎを投げ飛ばしたカエルの姿勢を思い出してしまいました。


えっ、カエルが浮いているなんて不衛生? そ〜んな小さいことを考えている方にはこの温泉は向いていないかもしれません。まぁ、たまたまですから気にしないでください。そんなことを気にするより、周りの風情あふれる景色を楽しみましょう。


とにもかくにも自分は気に入りました。ぜひまた訪れたい温泉です。

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さて、こちらは八丁の湯。宿の前のモミジが燃えるような色でした。


(2011.10.23/日光市)

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