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超巨大ブランドの憂鬱

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今秋、京都に行きました…


京都北西部を流れる清滝川に沿って栂ノ尾[つがのお]、槇ノ尾[まきのお]、高雄(尾)[たかお]と呼ばれる集落があります。これらを総称して三尾と呼ぶようです。


今回歩いたのは、いわゆる「紅葉の三尾めぐり」というコース。栂ノ尾の高山寺、槇ノ尾の西明寺、高雄の神護寺を歩いてきました。観光名所として名高い京都ですが、こちらの三尾に関しては大勢の人でごったがえすというような場所ではないようで、比較的ゆっくりと見ることができました。ただし、高雄の神護寺に関してはそれなりの人出があり、「さすが観光地」といった雰囲気でした。

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古都の紅葉を見に行くという大きなテーマのもとに京都に向かったわけでありますが、行く前からかなり気になっていたことがあります。それが三尾という呼称。確かに栂ノ尾、槇ノ尾、高雄(尾)を合わせて三尾という名称がつけられているのは理解できます。でも“尾”ってどんな意味なんでしょう?

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会社の先輩に聞いたら尾とは集落の意味で、それが三つ集まっているから三尾なんだと一蹴されました。その回答に「はぁ、そうですか」と応えたものの、まったく納得できない自分。仕方ないので自分で答を探すことに…

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ネットで検索すると、それとなく同意できる解説を見つけることができました。


百人一首のなかに“尾”という言葉が出てくるものがあります。


高砂の尾の上の桜 咲きにけり
外山の霞 たたずもあらなむ

       権中納言匡房


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この歌に出てくる“尾の上”とは峰の上という意味だそうです。ということは、尾とは峰を意味すると理解していいのではないでしょうか。確かに山の稜線を尾根と言ったりします。


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最近の道路地図はとても親切なことに等高線が記されています。地図上で三尾を見ると、等高線の間隔が比較的狭い場所に位置しています。つまり傾斜地にあるということでしょう。確かに高山寺と神護寺は階段を上っていった場所にありました。西明寺はそれほどではありませんでしたが、次に訪問した神護寺の登山口までかなり下りました。それを考えると、それなりに高い場所にあることがうかがえます。

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自分の足と目で確かめた結果、尾とは峰を意味すると判断しました。(間違っているかもしれませんが…)

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さて、三尾めぐりも終わったところで嵐山に向かいます。う〜ん、修学旅行で来たはずなのですが、まったく記憶がありません。紅葉もいまひとつ。紅葉については、ガイドさんの話によると今年ははずれ年だそうです。色づきが悪く、枯れているような色になってしまったところがほとんどだそうです。この件については、京都に限らず全国的にその傾向があったように思います。

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これはすごい。桂川にかかる渡月橋が大渋滞です。橋を渡ると日本語以外にも中国語、韓国語、タイ語、英語などいろいろな言葉が聞こえてきます。まさに民族大移動の橋と化した嵐山のシンボルでした。こうなってくると古都のイメージなど吹っ飛んでしまいます。


見たい京都と見たくない京都があるとしたら、これはあまり見たくない方の部類ではないでしょうか。この日の嵐山は東京並みの渋滞・混雑。観光地としての名声・実力を感じる一方、一流ブランドとしての悩みも見て取れる風景です。


どんなに混んでいようとも、やっぱり行ってみたいのが京都。旅心を刺激して止まない古都の魅力とはいったい何なんでしょう。次に行くときにはその点について考えてみたいと思います。

(2011.11.23/京都市)

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