木(気)になる黒豆

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いや〜


この艶といい、形といい、やっぱ丹波の黒豆は違うな〜


って、何を言ってるんだか?


こりゃ、どう見たって虫の卵ですよね。


カメムシかしら? 蛾かしら? 


虫たちって意外と几帳面で、卵を産むときはきちんと整列しているものが多いです。ところがどうでしょう、この卵の並び方は。いい加減というか、適当というか、とにかく生みっぱなしっていう感じがします。


寒い冬を乗り切るにはがっちりとまとまって生んだ方が耐寒性が上がると思いますけど、そんなことは気にも止めていない様子。かえって風通しを良くして熱がこもらないようにしているようにも見えます。それに加え、何の秩序もない並べ方がかえって気になってしまいます。きっとそれには深いわけがあるのかもしれません。


さてこの卵、どうやらクリオオアブラムシのものらしいです。クリと名がつくのですからクリの木にいることが多いのだろうと思います。ところが、この写真の木はクリではなくコナラ。


クリもコナラもブナ科の樹木。近縁と言えばそうなのかもしれません。きっと両者には似たようなところがあって居心地がいいのかもしれませんな。


聞いたところによると、アブラムシの多くは生活の場とする樹木や草が、種類ごとに決まっていることが多いそうです。なんとなく思い当たる節がありませんか。


バラの木についているアブラムシはいつも同じような姿をしていませんか? ユリにつくアブラムシだってみな同じ姿と色をしたものばかり。でも、バラについているものとは明らかに違ったりします。


そもそも、多くの人はアブラムシになど目を向けませんかね。園芸愛好家が害虫として気に留めるくらいかもしれません。


さて、このアブラムシたちにはおもしろい習性をもったものたちが数多くいるそうです。どんな習性かと言うと…


春から夏にかけて生活する樹木や草を、秋頃になって突然変えるらしいのです。これは定説と言うか、アブラムシの種類によってはごく当たり前ことのようです。しかし、自分は彼らが引っ越しをしている場面に遭遇したことがないので、なかなか信用できません。草の茎にびっしりと並んだヤツラらが、足並みを揃えて別の草まで行進するとはなかなか想像がつかないのです。でも、図鑑に書かれていることなので間違いないのでしょう。


アブラムシはずんぐりむっくりしたものと、有翅型と呼ばれる翅の生えたものがいます。あの翅のあるヤツなら別の草や樹木に飛んでいくのは簡単なことなのかもしれません。ところが、コロニーを構成しているなかには必ず二種類います。といいうことは、翅のないものは徒歩で移動しているんでしょうね。


そうそう、アブラムシって胎生のようにそのままアブラムシを生むんです。これってオスを必要としない単為生殖というものらしいです。


えっ、それじゃ冒頭の写真の卵は何なのか?


アブラムシは単為生殖と有性生殖を交互に繰り返すらしいです。あの卵は有性生殖の結果生じたものであります。ふ〜む、じつに変わった生態を持っていますね。


脚光を浴びることのないアブラムシですが、よ〜く見ると黄色や緑のきれいな種類がいたり、かわいい目をしているヤツがいたりします。お尻のあたりに注目すると短いアンテナのようなものがちょこんと二本生えていたりして、なかなか愛らしい姿をしていることに気づかされたりするものです。


う〜ん、アブラムシって奥深いですね〜


確かに変な生きものですが、ひょとすると生態系のなかで必要不可欠な役割を果たしているのかもしれませんよ。


(撮影:2012.2.5/石岡市)

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冬の森、白いドレス

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「冬の雑木林で生きものを見つける」

そんなテーマを設定して歩いてみました。

見つけたのは小さな虫。蛾ですね。

白くて所々に斑点があり、翅の縁には明るい茶色の線が引かれています。美しいデザインです。しかもヴェールのようにうっすら透けていて気品が漂います。

調べてみたらマエアカスカシノメイガという名の蛾のようです。学名はPalpita nigropunctalis。幼虫は、キンモクセイやネズミモチ、イボタノキなどモクセイ科の植物を食べるようです。「4月から9月頃に出現する」と図鑑にありましたが、ネットでは「南方では通年見られる」という表記も見られます。

発見地は南方と呼べる場所ではありませんから、見つけたのは偶然でしょう。

本来なら見ることのできない季節外れの蛾を発見したので、少し得した気分になりました。

それにしても、なんでこんなにきれいなんでしょう。白だと目立ち過ぎて鳥などに食べられやすいと思うのですが…


(撮影:2012.1.14)

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亀虫はお腹が甲羅だったのね

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久々の「カメムシTry!」です。カメムシの臭いを確かめるこのコーナーの今回の被験者はトホシカメムシ。名前の通り、背中に10個の黒点があります。加えて、肩口の尖った形状が何かのエンブレムみたいでカッコいいですね〜

ニレやカエデ類、サクラ、ミズキ、シナノキ、ナナカマドなどに寄生すると図鑑にあります。山地の広葉樹で生活するとの記述がありますから、市街地などではあまり目にすることがない種類ではないでしょうか。確かに、家の周りでは見たことがありませんね〜


さて、臭いです。いわゆる一般的に認識されているカメムシ臭でした。ただし、ちょっぴり爽やか系が入っているような感じです。臭いの持続性はそれほど長くないように感じます。ひょっとすると揮発性の高い成分が含まれているのかも。


このカメムシ、一般的なアオカメムシやクサギカメムシよりは一回り大きな種類です。普通の人が見たら「でかいなぁ」と感じるかもしれません。私の指の大きさと比較してみるとわかりやすいかも。


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裏返しにしてみると、なんとなくどこかで見たような形。亀の甲羅に似ています。今までカメムシはカメムシと、当たり前にそう呼んでいました。半世紀近く生きてきましたが、カメムシの名の由来を深く考えてみたことがなかった自分。ずんぐりむっくり、亀のような姿だからカメムシなのかなぁ…などと漠然と思っていただけです。


ところが、裏返しにしてしみじみ見ると…名前の由来が腹側の形状にあったのかと気づいたわけです。こうしてみると、確かに亀の甲羅に見えます。はぁ〜、そうだったのか! 


(2011.11.4/福島県矢祭町)

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メルヘンを歩こう

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先週訪れた駒止湿原は、ワタスゲが帽子のような白い綿毛になっていて、それはそれは美しい風景を作り出していました。


絵画のようなこの風景の主人公はワタスゲでしょうか? 


取り巻きには橙色のレンゲツツジ、淡い緑のヤマドリゼンマイ、白い穂のようなコバイケイソウが顔を揃えています。遠くの緑のなかにズミの花がちらちらと咲いているのが微妙なアクセントになっていますね〜


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「ここを歩けば、おとぎ話の主人公になれる」とは言えませんが、メルヘンチックな空間であることは間違いないでしょう。数週間前には枯れ草色をしていた湿地が緑の絨毯に姿を変えているわけですから不思議なものです。


もし自分が画家だったら、この風景をどの色の絵具で表現するかものすごく迷うと思います。自然はじつに絶妙な色を見せてくれるものです。


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勝手な命名ですが、こちらは駒止スカイツリー。エゾマツ(?)の枯木さえ美しい風景の一部になっています。


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こちらは湿原近くで見つけたトンボです。サナエトンボの仲間のヒラサナエのようです。茨城では見たことがありません。


よく見るアカトンボより一回り大きいくらいで、サナエトンボのなかでは小型の種類ではないでしょうか。でも、すごくプロポーションのいいトンボです。小さいけどグラマラス。うっとりしてしまいます。

(撮影:2011.6.24/福島県南会津町〜昭和村)

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駒止の歌

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それは、お菓子の名前ではありません。


駒止とは地名です。「こまどめ」ではなく「こまど」と読むようです。福島県の南会津町の289号線沿い、針生(はりゅう)という地区から北側の山に向かって入っていくと駒止湿原があります。驚くほどの広い湿原ではありませんが、手つかずの自然がそのまま残っているいい雰囲気の湿原です。

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話によれば、この湿原はワタスゲがたくさんあるので、綿毛をつける時季にはたくさんの人がやって来るそうです。出かけたのは先週のことなので、ワタスゲはまだ花の時季。その代わりミズバショウが見頃を迎えていました。ほかにもリュウキンカやタテヤマリンドウなども小さな花が所々に咲いていました。

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駒止湿原に向かう峠の坂道を上っていくと、途中から「ビービー」「ジャァージャァー」というけたたましい音が響いてきました。なんとなく聞き覚えのあるような、ないような音です。たぶん蝉の声だろうと判断しましたが、6月の初旬ですからちょっと早いような気がします。


この蝉の声は湿原に近づくほど大きくなり、湿原の途中にあるブナ林でクライマックスに達します。頭が痺れるくらいの音量で「凄まじい歌声」という形容がぴったり。そんな蝉の声に混じって、時折カッコーの鳴き声が届きます。密閉された部屋の中で音楽を聴いているような、だだっ広い部屋で朗読を聞いているような、変な感覚が同時に襲ってきました。それはそれは不思議かつ妙なひとときと言えるでしょう。この二つの音を楽しめるだけでも駒止湿原に来る価値はあるのではないでしょうか。

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偶然にも声の主を拝むことができました。脱皮直後でブナの幹にしがみついていたメスです。メスなので鳴きませんが、間違いなくこの種類の蝉が大量に発生していることは明らか。気になったので調べてみると、エゾハルゼミであることが判明。歌手の名前がわかってとてもスッキリしました。


冒頭の写真は新しいタイプの洋菓子のようにも見えますけど、じつは花です。コブシに似たモクレン科の植物でタムシバという木があります。その花の中心部分をクローズアップしてみました。コブシ、タムシバ、ホオノキなどモクレン科の花は、中心部分がみんなこんな形状をしています。とっても不思議な形です。ついでに匂いをかいでみました。かすかにいい香りがするような気がしたのですが、勘違いかもしれません。

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いろんなものを見たり、聞いたり、触ったりできて、と〜っても楽しかったです。


おしまい。


(仕事で出かけたので、じっくり見られなかったのがとても残念です)


(撮影:2011.6.4/福島県南会津町)


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緑の蝶を見つけたら…

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過去の写真を見ていたら、こんなきれいな蝶を見つけました。


というのは半分ウソ。


一般的には蛾と呼ばれる虫です。でもね、蛾と蝶の線引きって、いったいどこにあるんでしょう? 


昼に活動するか、夜に活動するかの違い?


蜜を吸うか吸わないかの違い?


色や模様の違い?


それとも触角の形状? 飛び方の違い?


活動時間や蜜の件については、蛾でも蝶と同じような種類がいます。


海外では両者を区別しない国もあるという噂を耳にします。


日本では明らかに蛾と蝶は区別されていますが、写真のような美しい蛾を見ると果たしてそれが正しいことなのかどうかわからなくなってしまいます。


さて、緑の美しい蛾の名前ですが…たぶんヒメシロフアオシャクだと思います。


この蛾に関することは別のブログ「がガ蛾探検隊」に書きましたので、興味のある方はこちらからどうぞ。

(撮影:2010.8.8/筑波山中腹)


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胸いっぱい吸い込んで!/放射能はダメでも化学物質はいいんだぁ?

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ほとんどテレビは見ませんでしたが、この頃は少し見るようになりました。相変わらずコマーシャルは興味深いです。



芳香剤のCMは、何年か前から急激に増えてきたように感じていました。先日見たのは、据え置き型に加えてスプレー型の芳香剤をまき散らしているCMです。「ダブルで匂う」みたいなキャッチフレーズで迫ってきました。だめ押しは「○○ちゃんのお部屋はいい匂い」ってな言葉を発してうっとりしている男性の姿。しかもあんなに吸い込んで…


大丈夫なんだろうか? ほんとうに。


決めつけはよくありませんが、匂いの元は化学物質だと思います。CMのなかでは、その化学成分を一度たりとも“無害です”とは言っていません。繰り返します。大丈夫なんだろうか、ほんとうに。

良い香りで満たされることが「良いこと」「幸せなこと」「心地よいこと」というイメージに直結していませんか。ひょっとすると、人間の潜在意識の中に「いい匂い=いいもの」という方程式ができあがっているのではないかと疑ってしまいます。



匂いに関して言えば、肉体は化学物質の“翻訳機”みたいなものだと思っています。ずいぶん乱暴なたとえですが、そんなものではないでしょうか。


嗅覚細胞にふれた化学物質に応じて、特定の脳内物質が分泌されて信号が伝わっているのでしょう。分泌された脳内物質の種類や量で、いい匂いと悪い匂いが区別されるのだと思います。


ものによってはまったく匂いがしないものがありますが、それは嗅覚細胞にその物質を感知する受容体がないだけなのかも。ということは、匂いとして感じる物質は驚くほど多いわけではないのかもしれません。


もっと妄想を働かせると…
分子構造の一部が特定の形になっていれば匂いとして感じるのではないかと思われます。人間の感覚器官は割といい加減なもので、似たような構造をしているものを感知すると、同じ匂いとして認識することでしょう。


肉体に“誤訳”を起こさせるものが化学物質だと言ったら怒られるでしょうか。現代の生活のなかで、私たちはどれほどの誤訳を繰り返しているのでしょう。さらに誤訳は匂いだけにはとどまりません。味についても巧妙に仕組まれた誤訳物質の罠にはまって「おいしい」とか「もっと食べたい」とか言わされているのだと妄想します。


こんなことを言うと化学物質大反対の急先鋒のように思われてしまうかもしれませんが、そんなことはありません。カップラーメンは大好きですし、化学調味料たっぷりのスナック菓子は大のお友達です。シュワシュワする飲み物だってよく飲んでいます。


じつは、消臭・芳香剤だって使わせてもらっているんですよ〜


昨年のことです。スーツがなんとなく汗臭くなったので、衣類にスプレーする消臭剤みたいなものを試しました(そのスプレーは消臭剤なのに芳香剤が入っています)。
スプレーした瞬間にとてもいい匂いがしたので、さぞかし翌朝は爽やかな気分で出かけられるのだろうと、ちょっと嬉しくなりました。ところが…


朝、スーツに袖を通すと、いい匂いのような変な匂いのような微妙な香りが鼻をくすぐります。汗と芳香剤、それに煙草のヤニの匂いがブレンドされたスペシャルな香りが誕生していたのです。


消臭芳香剤も効かないほど強力な「おやじフェロモン」を発散しているのかと、自分に幻滅しながら会社に出かけたといういや〜な思い出です。


話は変わりますが、芳香剤などの裏書きに「天然由来成分配合」などと書いてあります。これって自然のものから抽出したという印象を与えますけど、ほんとうは違うんでしょうね。確かにその成分は天然物がもっているものと同じものなのかもしれませんが、化学合成しているのだろうと思います。


「天然由来成分」。この一文って効きます。なぜか自然のものというと安心感を与えます。少なくとも体に悪くないものだと思い込んでしまいますから。でも、よ〜く考えれば天然・自然のものでも毒物はあります。だけどそんなことは思い浮かべませんよね、普通。


天然由来成分。いや〜、強烈なキャッチフレーズです。水戸黄門の印籠にも匹敵するのではないでしょうか。



今日の写真は匂いに関連してカメムシ君。一説によると青リンゴの匂いがするとされるオオクモヘリカメムシです。


このブログの記事のカテゴリーに「カメムシTRY!」という項目があります。これは見つけたカメムシの臭いをかいでみたレポートです。つまり、私はよくカメムシの臭いをかいでいるということになります。


ほとんどの人がカメムシと聞くと顔をしかめます。図らずも強烈な臭さの象徴にもなっている悲しい昆虫です。


みなさん、それは先入観ですって!


そう言っても信じてもらえるはずもないでしょうが、臭いをかぎ続けているとあの臭さの中に“いい匂い”がブレンドされているのを感じるときがあります。そうなんです、カメムシの臭いにはさまざまな匂いが混じっているのです。


“匂い”は調合を間違えると“臭い”になります。


これは私が身をもって体験した事実です。言い換えれば“臭い”のなかに“匂い”がある、こともあるということでしょうか。


世界的に有名な某ブランドの香水にはカメムシ臭の成分が含まれているといいますから…


騙されたと思って写真のオオクモヘリカメムシの臭いをかいでみてください。ほんの一瞬、高級ブランドのパフュームの香りを楽しめます。
(ただし、匂いの感受性には個人差がありますので保証は致しかねます)

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グランデコで蝶とハイキング

先日、福島県裏磐梯にあるグランデコスキー場でハイキングをしてきました。スキー用のゴンドラで標高約1,400メートルまで登り、デコ平と呼ばれる場所を歩いてきたわけですが、そこには小さな湿原がありました。(湿原のようすや咲いていた花のことは次回に報告します)

今回はハイキングコースで出会った蝶たちを報告したいと思います。


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クジャクチョウです。じつに美しく、熱帯地方の蝶を彷彿させます。目玉みたいな模様が上の翅と下の翅に各一対あるのが目印です。


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周辺にはヨツバヒヨドリというキク科の花がたくさん咲いていて、ほかの蝶たちもたくさん集まっていました。


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グランデコはアサギマダラが見られることで有名だそうです。この蝶は旅をする蝶としても知られていて、グランデコには旅の途中に立ち寄るみたいです。なんでも、なかには2,000キロ以上を旅するものがいるらしいです。海を超えて台湾に行き着くものもいるんだとか。すごいですね〜

午前中、ヨツバヒヨドリで吸蜜していたアサギマダラ。ハイキングの帰りにゆっくり撮影しようと思ったら、午後の暑い時間は日陰でお休みするみたいです。仕方ないので休憩中のところを撮影しました。

余談ですが、アサギマダラは茨城県南の筑波山でも見られます。てっきり旅の途中に立ち寄っているのかと思っていたのですが、話によると少数ですが筑波山で繁殖しているらしいです。


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タテハチョウの仲間、ヒョウモンチョウの一種です。図鑑を見たら、ウラギンヒョウモンのような感じでした。


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ちょっと地味めのタテハチョウの仲間、サカハチョウです。これは茨城県南部では見たことがないような気がします。ところが、図鑑には平地から産地の樹林周辺で普通に見られるとあります。

「そうだったのか〜、知らなかった」

普段、いかに蝶を見ていないかを実感しました。

撮影はできませんでしたが、ほかにもキベリタテハやミヤマカラスアゲハなどが飛んでいました。ハイキングをしながら蝶を見るのは意外に楽しいものです。それができたのは、蝶の集まるグランデコだったからかもしれません。この季節に当地を訪れる方は、蝶にもぜひ注目してください。


(撮影:2010.8.11/福島県耶麻郡塩原村)

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夏の尾瀬…緑の蜂を見つけたよ(8月初旬の虫たち)

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8月4日の尾瀬リポートのつづきです。今回は虫たちを報告します。(写真は尾瀬ケ原から望む至仏山です)


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こちらはアカハナカミキリみたいです。竜宮十字路の少し手前にいろいろな花が咲いている場所があります。そこにいました。


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日本で一番小さいトンボ、ハッチョウトンボです。尾瀬ケ原のあちこちで見かけたのですが、ほとんどがオスでした。メスは黒と黄色の縞模様で見つけにくいので気づかなかっただけかもしれません。


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茨城県南では見たことがないカメムシです。たぶん、カスミカメムシの仲間でキエリフタモンカスミカメだと思います。じつは、前回の訪問(7月25日)のときに怪しい幼虫(写真下)を見つけました。その幼虫が成虫になったのだと想像しています。たぶんそうだと思いますけど、ひょっとしたら間違っているかも。


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青い蜂と書いて青蜂(せいぼう)。セイボウは緑や青の金属光沢を連想させる蜂の仲間です。この蜂はセイボウではなさそうですが、とてもきれいな緑色の蜂でした。

ネットで検索してみたら、クロムネアオハバチが一番似ていました。気になるのは胸の部分の模様です。ネット上にあったクロムネアオハバチの画像とはちょっと違う感じがします。しかし、個体変異ということもありますし、オスとメスで微妙に違っているということも考えられます。ちなみに、この蜂がオスなのかメスなのかわかりません。この蜂は茨城県南部で何度か見たような気がします。

(この蜂の写真のみ尾瀬ケ原から鳩待峠に帰る山道のなかで撮影しました)


(撮影:2010.8.4/群馬県片品村)

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もふもふ、夏の腹巻き

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へんな生きものです。前回のトビケラに続き、今回も水のなかの生きものになります。こちらはカゲロウ。たぶんフタスジモンカゲロウの幼虫です。お腹の周り(主に背面)にふわふわしているのはエラ。まるで腹巻きのようですね。それにしても、じつに変わった場所に呼吸器官があるものです。

なんでトビケラやカゲロウを報告しているかというと…

先月末と今月初めに、筑波山の沢で生きものたちを探したからなのです。子どもたちの夏休みの体験学習の一環として、沢の生きものについて学ぶイベントがありました。そのスタッフとして参加したというわけなのであります。

おかげでカゲロウやカワゲラ、トビケラのことを少し勉強させていただきました。今回報告しましたフタスジモンカゲロウは、言うまでもなくカゲロウの一種。このカゲロウの仲間はトンボの仲間とともに、昆虫のなかでは古い系統に属する仲間なのだそうです。化石記録としては古生代の石炭紀のものが出ているそうです。

(石炭紀? えっ、それいつのことだよ!)

石炭紀とは、今から3億6,700万年前〜2億8,900年前だそうです。想像したくても想像できないほど遠い昔のことです。

カゲロウの仲間は、昆虫のなかでは最初に翅を獲得したグループのひとつと考えられているそうです。う〜ん、これってかなりスゴいことではないでしょうか。さらに驚くべきことがあります。これには目から鱗が落ちました。なんと!

カゲロウの仲間は翅が伸びた後にも脱皮をするそうです。こんな昆虫はカゲロウを置いてほかにはないとのこと。こりゃスゴい。もう一度言っちゃいます。スゴい、スゴ過ぎます。とにかく感動しました。(そんなことも知らなかったの? なんて言わないでね)

というわけで、カゲロウはへんてこな変態ステージを持つ昆虫であるようです。いわゆる蛹の期間のない不完全変態をするわけなのですが、ネットの情報では“半変態”とも書かれていました。さ〜て、どんな変わり方をするのかと言うと…

幼虫から亜成虫になります。この亜成虫は翅を持っているんですよ、翅を(これってほとんど成虫と同じでしょ)。さらに、亜成虫から脱皮をして成虫になるわけです。余談ですがカゲロウの亜成虫はダン(Dun)というそうです。それじゃ成虫は? と言うと、スピナー(Spinner)だそうです。ついでに幼虫はニンフ(Nymph)と呼ばれます。渓流釣りと言うのでしょうか、フライフィッシングの用語として、この言葉をよく耳にすることがあります。

前々からニンフという言葉は気になっていました。Nymphは、英語の辞書によると神話の言葉のようで「山・川・森・泉などに住む半神半人の美少女」とあります。ふむふむ、どおりで心惹かれるわけですよ、なんたって美少女ですから。このことは何となく知っていたので、なんで美少女がこんなへんてこな幼虫なのかと理解に苦しみました。今でも謎は解けずに私は苦しみ続けているわけなのですが…

苦しみながらもひとつだけわかったことがあります。それは、完全変態の昆虫の幼虫をlarva(ラルバって読むのでしょうか?)、不完全変態の昆虫の幼虫をnymph(ニンフ)と呼んで区別するということ。

あと、改めてわかったことのなかで意外だったことがひとつあります。日常会話でも最近使われるようになった「棲み分け」という言葉について。この言葉は、そもそもカゲロウの研究で使われていた言葉だそうです。カゲロウは流域によって生息している種が異なるとのこと。この生息域の違いを「棲み分け」という概念でとらえていたみたいです。このカゲロウ研究のことがマスメディアで取り上げられたことをきっかけに、社会学や他の分野でも使われるようになり、いつしか日常語としても浸透していったということのようです。このことは、ネットのウィキペディアに出ていました。(ウィキペディアはよく利用しますが、ためになることがたびたびです)

さて、最後に一般的なことで締めくくりたいと思います(えっ、どこが一般的!?)

世界には約23科310属2,200種のカゲロウがいるそうです。これはどうでもいいことです。この次が大事なんです。

さて、日本にはどれくらいいるかと言うと

13科39属140種以上がいるとされているようです。23科のうち13科がいるのってすごいことではないでしょうか。半分以上です。さすが日本、水の国、いや清流の国。改めて日本の自然資源の質の高さに気づかされました。(すべてではありませんよ、水という部分です)

以下、カゲロウの特徴的なことを列挙します。

川の比較的きれいな流域に生息する
湖沼、浅い池、水田など、止水域に棲む種もいる
時に汽水域でも見られるが、海生種は知られていない
幼虫時代は脱皮回数が多い(通常10回以上)
幼虫の爪は一本
幼虫の期間は半年ないし一年
不完全変態で蛹にならない

ほかにもいろいろありますが、これくらいにしておきます。


おっと、もうひとつためになる情報を仕入れました。それは彼らの学名に秘められた生態の特徴です。それは何かというと…

カゲロウの仲間を「Ephemeroptera」と言うそうです。

ギリシャ語でephemeraはカゲロウを意味し、pteronは翅を意味するとのこと。この二つを合わせてEphemeropteraとしたようです。ここまでは「ああ、そうなの」ってな感じです。注目すべきはephemeraという言葉です。ephemeraはepiとhemeraを合わせた言葉だそうで、英語で言うとepiはon、hemeraはdayを意味し、「その日一日」という寿命の短さを表現したものだそうです。なるほど、そうだったのか! って感じです。

ちなみにehemeraはチラシやパンフレットなどの意味でもあるようで、まさにその日だけのもの、その場かぎりのものを指しています。

そう言えば、春に咲く花たちのなかにはスプリングエフェメラルな〜んてカッコいい呼び方をされるものもありますね。たとえばフクジュソウやカタクリ、エンゴサクの仲間、アズマイチゲやキクザキイチゲなどのイチリンソウ属、ほかにアマナなどが該当するようです。

ここからスプリングエフェメラルの説明に入ってしまいそうですが、長くなったので止めておきます。いや〜、それにしても長かった。一枚の写真でこりゃぁ引っぱり過ぎです。

このブログは日記とメモを兼ねて書いている部分もありますので、どうかご了承下さい。いろいろ書きましたが、私が持っている知識はほとんど含まれておりません。調べたことを記憶に留める努力としてキーボードを叩いております。


(撮影:2010.8.3/つくば市)

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